広報にほんまつNo.140
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2広報にほんまつ 2017.7 日本の国土は、地形、地質、気象等の面で極めて厳しい条件下にあり、地震や台風、集中豪雨等の自然災害に対しては、ぜい弱な国土といわざるを得ません。そういった条件下に住む私たちだからこそ、災害への備えが必要となってきます。 二本松市内で起きた雨による災害で記憶に新しいのが、平成25年8月に起きた局地的大雨(ゲリラ豪雨)による災害です。この災害では、特に岩代地域で床上浸水や土砂災害、橋の崩落などの甚大な被害がもたらされました。 また、平成14年7月に発生した記録的な豪雨と大洪水も忘れることはできませんが、この災害の再発防止を目指して始まった阿武隈川の平成の大改修も、平成28年に無事完成し、市民生活の安全・安心に大きく寄与しています。 7月から9月にかけては、梅雨前線や台風、秋雨前線などの影響で、大雨が降る可能性が非常に高い時期となります。災害はいつ起こるか分かりません。今月号の広報では、いざというときに備え、私たちができることを再度確認していきます。大雨や台風による災害に備えて▲ 平成14年7月に発生した阿武隈川の洪水状況(油井高架橋付近)。現在は築堤が整備されたため、このような洪水に見舞われる心配は少なくなった。 崖 崩れ  雨水がしみ込んで、やわらかくなった斜面が急激に崩れ落ちる。日本で最も多い土砂災害で、人家の近くでも突然起こる。【前触 れ現象】▶崖からの水が濁る▶地下水や湧き水が止まる▶斜面のひび割れ・変形がある▶小石が落ちてくる▶崖から音がする など。 土 石流  長雨や集中豪雨などで、山腹や渓流の石や土砂が一気に下流へ押し流される。強大な威力と圧倒的なスピードで、進行方向にあるものをのみ込み壊滅させる。【前触 れ現象】▶山鳴りがする▶雨が降り続いているのに川の水位が下がる▶川の流れが濁り、流木がまざり始める▶腐った土の臭いがする▶木の裂ける音や大きな石が流れる音がする など。 地 すべり  ぜい弱な地質の土地に豪雨が降り、緩くなった斜面の一部がゆっくり下方へ移動する。家屋や道路など広範囲に被害を与える。【前触 れ現象】▶地面にひび割れができる▶井戸や沢の水が濁る▶家や樹木、電柱などが傾く▶崖や斜面から水が噴き出す▶風がないときに、木の枝先がこすれ合う音がする など。土砂災害の種類

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