広報にほんまつNo.152
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11戊辰戦争における二本松藩の戦死者は、老兵、少年兵、農兵等を含め、337人。戊辰戦争後の二本松は賊軍の汚名を被りながら、その後の明治・大正・昭和の時代を送らなければならなかったことは事実であり、平和的な解決ができなかったことが、大きな過ちであったという考え方も多くあります。一方、この戦いはやむに已やまれぬ事情により行ったものであり、二本松藩は徳川家、そして奥羽越列藩同盟への信義を貫き、それぞれが二本松武士としての誇りを捨てることのない、崇高な精神に基づく戦争であったとの考え方もあります。極限の状況の中、二本松藩が下した決断は正しかったのか、間違っていたのか。戦争では、勝者と敗者が決しますが、歴史の多くは、その勝者によって作られてきたといえます。戊辰戦争で、二本松藩は敗者となりましたが、今、この地で生きる私たちは、改めてこの戦争を見つめ直すとともに、郷土のために戦った彼らの精神や思いを胸にとどめ、これから先も後世に伝えていかなければならないのだと思います。本年11月3日、市では戊辰戦争で犠牲になられた337人とこの地で亡くなられた方々の慰霊祭を執り行います。貴い先人たちのご冥福をお祈りいたします。

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