広報にほんまつNo.159
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7Nihonmatsu City Public Relations, 2019.2, Japan消防団員は皆、それぞれ仕事や家庭を持ちながらも、一朝有事の際には現場へ駆け付け、また常日頃の予防消防活動など、地域に根差した第一線の部隊として活動しています。団員たちがこうした活動を続けられるのも、職場や家族、地域の皆さまの協力・支えがあってこそであり、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。 二本松市消防団では現在、1445人の団員諸君が活動していますが、二本松市の地理や現在の災害発生件数を考えると、決して多くはありません。 私が入団した当時は、周りに農家の長男坊が多かったこともあり、団員のなり手がたくさんいましたが、時代が変わり、今は新入団員の確保が大きな課題となっています。いろいろな対策を考えてはいますが、何といっても一番は、現団員たちがみんな仲良く楽しく活動できる環境を整えることだと思っています。『消防団活動は楽しい。』そう団員たちが思えれば、今の時代、その情報はすぐに拡散し、『自分も消防団に入りたい。』という若者が必ず増えると思います。「昔はこうだった。」ではなく、今の時代に即した体制整備により一層努めていきます。 団員確保でもう一つ重要であると考えているのが、女性消防団員を増やすことです。高齢化社会を迎えている現在、一人暮らしのお年寄り世帯が今後ますます増えることが予想されます。そういった状況の中で女性消防団員には、女性特有の優しさやきめ細やかさを生かしながら、これらのお年寄り世帯を個別に訪問し、健康状態の確認や雑談を交わすだけでも予防消防につながると思っています。 消防団とは、自分や家族の時間を削っての活動であり、悲惨な状況に遭遇するなどの厳しい現場もあるため、決して楽なものではありません。しかしほとんどの団員または退団者は、『消防団に入ったことで、人とのつながりが増えて本当に良かった。』と口を揃えます。 これからも「自分たちの地域は自分たちで守る」という消防団精神の下、市民の皆さまの負託に応えられるよう活動してまいります。安達地方広域行政組合消防長 原はら田だ 眞しん作さくさん消防団の皆さまには、本来自分の生業(なりわい)を持ちながらも、地域住民の安全・安心のため、昼夜を問わず献身的に尽力されておられますこと、心から敬意を表しますとともに、広域消防に対し格別のご理解、ご協力をいただいておりますことに厚く御礼申し上げます。 さて私は平成9年度から3年間、縁あって合併前の消防協会二本松支部の事務局を担当させていただきました。その時、消防団の皆さまの「地域を守るのは自分たちだ」という情熱、使命感の大きさに大変感動した記憶があります。 ボランティアである消防団の皆さまがこんなに頑張っているのに、職業消防人である自分がいい加減なことはできないと思い、一生懸命職務に努力させていただきました。 現在、消防長という立場になり安達地方の安心安全を担っているわけでありますが、あの時指導いただいたことが糧となり、現在の自分があると言っても決して過言ではないと考えています。 消防団を取り巻く現在の環境は、社会の多様化等によるなり手不足や活動の制限等、大変厳しいものがありますが、「地域を守る」いう崇高な使命の下に、今後とも積極的な活動をお願いするものであります。二本松市消防団 第8代 団長菅すが澤さわ 傳でん治じさん(68歳)=農業・昭和47年入団=昭和47年、21歳で安達町消防団に入団。その後、部長や指導員、安達地区隊長などを歴任し、平成30年4月に消防団長に就任。福島県消防協会監事などを務める。時代に合った消防団でなければならない消防団員の情熱と使命感の大きさに感動しています

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