広報にほんまつ No.135
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牛削蹄の魅力を若い人に知ってもらいたい仕事場では、あくまで親方 「がら牛、が一何頭を一し頭て形欲がし違いうの牛かのを本考来えの蹄な形に削蹄すること。」削蹄という仕事の魅力について、稔貴さんはこう話します。牛の蹄を切りながら、稔貴さんは常に心の中で牛に話し掛けています。稔貴さんに今後の抱負を伺うと、「今回全国優勝できたが、そのことは意識せず、今までどおり精進していきたい。また酪農や畜産などには若い世代の人が少ないので、少しでも興味を持ってもらい、その中で削蹄師という仕事も考えてもらえればうれしい」と話していました。父と2人きりの職場。20代の青年にとって、そこには恥ずかしさも少しはあるのではないかと、今回取材に伺う前は思っていました。しかし牛舎で目にしたのは親子ではなく、プロ同士の真剣なまなざしで作業をする親方と弟子の姿でした。一人の人間として仕事場で接するこをするときでも、お互い腹を割って話すことができるのだと、休憩中の会話から伺い知ることができました。 俺一代で終わりだと思っていたが、お前が 後を継いでくれたことで、俺も農家の方々も少しは安心できる。これからも日々勉強して、健全な牛を管理していってくれ。 今の自分があるのも、多くの方々の 支えがあり、そして親父がいたから。本当に感謝しています。これからも、息子へ親父へ削蹄をする前、牛舎内を見渡しながら、静かに牛の表情や蹄の様子をチェックする稔貴さん。牛たちはピクリともせず、そばで見ていると、稔貴さんと牛たちが心の声で会話しているように見える。▶ とができることは、普段何気ない会話   

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