広報にほんまつ No.138
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「40歳までに」が目標でした昔ながらの伝統や風習を、これからも残していきたい地元の人に愛されるお店にいつしか自分のお店を持ちたいと思うようになった店主の増田さん。目標を決めないと行動に移せないと思い、自分が40歳になるまでに店をオープンさせることを目標にしていたそうです。しかし頭の中でお店の構想は膨らむものの、現実を考えると自己資本だけでは無理な話で、何でもいいから資金の足しになるものをと探していた時に、商工会さんから紹介されたのが今回の市の補助制度でした。空き店舗改修の費用を200万円まで補助してもらえるというのは、驚きだったといいます。まさにこの補助金があったからこそ、目標のことができたそうです。二本松の提灯祭りで、第53代郭内若連会長を務め、昔からの伝統を守り継いできた増田さん。そばを食べる醍醐味は、「ズズズー」と音を立てて食べること。これは日本の伝統でもありますが、最近はそばをすすれない人がいることに寂しさを感じるといいます。また自分がお年寄りまで、道を歩いていればみんな顔が分かり、挨拶をし、話ができたのに、その風習も薄れつつある今の時代を、何とかしたいと増田さんは考えています。なぜなら、人は一人では決して生きてはいけないので、そういった人と地域とのつながりをもう一度再認識することで、住む人が安心して楽しく暮らせる二本松になると思うからだそうです。人たちに気軽に立ち寄ってもらい、コミュニティーの場になれればうれしいと話す増田さん。「食べに来てくれるお客さまが、単にお腹が満たされるだけでなく、お互いに話をして、心も満たされるような、そんな地元の人に愛される、敷居の低いお店にしていきたい。」と今後の抱負を語ってくれました。自分がお店を出すことで、地域のJR安達駅西口を降りて徒歩2分ほどのところにあるお店。近くにはあだたら商工会や医療機関、大型スーパーなどが立ち並ぶ。店主の増田さんが、そばを食べるときの粋な「ズズズー」という音が大好きだったことから名付けられたお店の名前。ロゴマークは音符になっており、外枠にそばを入れる蒸せい籠ろう、その中には、そばちょこにそばを付けているようすが描かれ、全て店主のアイデアで作られたもの。お店のモットーが「明るく、元気に、笑顔でおもてなし」という店主。以前タクシ−会社の事務所だった建物内は、日当たりがあまり良くなく暗かったとのこと。木材をふんだんに使用して改修した店内は、明るくてぬくもりが感じられる。今年の3月30日にオープンした店内では、四季折々の旬な野菜の天ぷらや、その季節ごとのおいしい蕎麦の実を全国からとりよせ石臼でひいた蕎麦粉を使っての十割蕎麦など、子どもから年輩の方まで、幅広い層のお客さまを楽しませてくれる。夜には、蕎麦ができるまでに前菜やお酒を楽しめる蕎麦前セットもある。   ●安達駅 40歳を目前にして店をオープンする10年ほど前からそば屋で働き始め、あだたら商工会●スーパー★蕎麦音

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