広報にほんまつNo.124
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広報にほんまつ 2016.316 開発途上国と日本の絆を深めることを目的とするJICAボランティア事業。同期の候補生達と一緒に、語学研修などに真剣に取り組む菅野さん。入所してから約1カ月。協力隊に入隊したきっかけなどを伺いました。中学生の時に見た映像が忘れられない 訓練後の3月にフィリピンへ派遣される予定の菅野さん。協力隊に申し込みをしたきっかけは、中学1年生の時に見たフィリピンの映像が忘れられなかったからだといいます。それは、小さな子どもたちが「ごみの山」の中で生活し、そこにあるごみを売って生計をたてているものでした。大学を卒業し就職してからも、その時の映像が頭から離れることは無かったといいます。1月6日、市内にある国際協力機構(JICA)二本松訓練所にて、平成27年度第4次隊の入所式が行われました。全国から集まった83人の協力隊候補者の中に、入所者の代表宣誓を読み上げる市内金色出身の菅かん野の千ち里さとさんの姿がありました。〜誰かのために自分の力を活かしたい         世界に笑顔を広げたい〜二本松から世界へ自分の無力さを感じ 落ち込んだ時もありました 大学生の時に思い切ってフィリピンへ行った菅野さん。露頭で生活する子どもたちや身寄りがなく孤児院で生活する子どもたちと実際に触れ合うことで、自分も何かしなければと思い、帰国後に服を子どもたちに送るなどの支援をしましたが、「物を送るだけで本当に支援になっているのか。自分にはこんなことしかできないのか」と落ち込んだこともあったそうです。「私なんかにできる事はない」と思いながら社会人生活を送っていたそうですが、やはりより身近な存在で何か支援をしたいと思い、協力隊へ応募したそうです。建物を造ったり  指導に行くのではない 菅野さんは3月末、フィリピンのボホール島にある市役所へ派遣される予定です。そこでの菅野さんの仕事は、入隊のきっかけとなった〝ごみ問題〞と向き合うこと。友達からは「ごみ収集所を造りに行くの?」と聞かれるそうですが、菅野さんの仕事はあくまで〝草の根運動〞。近年、フィリピンでもごみの分別が行われるようになってはきているものの、現地の方々の分別意識はまだまだ低く、環境問題は解決していないそうです。菅野さんの仕事はトップダウンではなく、現地の方々のコミュニティーの中に入り込んで一人一人と会話をしながら、ごみを分別した方が良いという考えになってもらい、そうした人を1人でも多く増やすことで、底辺からごみの問題を解決していくことです。  2年の派遣終了後のことについて菅野さんは「私で良ければ体験してきたことを誰かに伝えていきたい」と話していました。開発途上の国にあって、ごみの問題は非常に深刻です。菅野さんの活躍を期待します。▲「英語の勉強に苦労しています」と話す菅野さん「私なんかにできることなんて無い」最初は私もそう   思っていました「一日体験入隊」募集中!!日 時:3月26日(土)12:00~17:00場 所:JICA二本松訓練所会 費:500円(訓練所でのランチ代)申込期限:3月14日(月)◎問い合わせ・申し込み… JICA二本松☎0243(24)3200 ※詳細はJICA二本松HPに公開しています担当:湯澤 

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