広報にほんまつNo.145
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2広報にほんまつ 2017.12 もし、目の前で人が倒れたとき    あなたは落ち着いて行動することができますか ?平成28年中に、安達管内(二本松市・本宮市・大玉村)で救急車が出動した回数は3850件で、1日に平均10回以上救急車が出動していることになります。皆さんは、『救命の連鎖』という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?急変した傷病者を救命し、社会復帰させるために必要となる一連の4つの行動のことで、これらの行動がすばやくつながることで、大事な命を助けることのできる確率が高くなると言われています。この4つの行動のうち、初動段階の大切な3つの行動は、医師や救急救命士が行うのではなく、実は私たち一般の市民が担うことになります。寒い季節になると、救急出動の件数も増える傾向にあります。緊急事態はいつどこで起こるか分かりません。今月号では、救える命を一つでも多くするため、私たちができることを、救急救命士たちの活動の様子を交えながら紹介します。命のバトン をつなぐために二本松市内で119番通報をして救急車を呼ぶと、二本松市、本宮市、大玉村の3市村で構成する安達地方広域行政組合(=以下「安達広域」)の消防署から救急車が出動します。 安達広域管内の救急出動件数は年々増加傾向にあり、昨年1年間の救急出動件数は3850件(うち二本松市内は2338件)でした。この件数は10年前の平成18年と比べると、約千件増えています。 この救急出動件数を搬送の事案種別ごとにみてみると、急病が2566人(全体の66・6㌫)で最も多く、次いで一般負傷が528人(同13・7㌫)、転院搬送が336人(同8・7㌫)、交通事故が289人(同7・5㌫)の順となっています。また傷病程度別搬送人員では、軽症が1592人で最も多く、全体の44・2㌫を占めています。(3ページのグラフ参照)安達広域管内では、救急車が全部で6台配置されています。北消防署(大壇)に2台、東和出張所(針道)に1台、岩代出張所(小浜)に1台、南消防署(本宮市)に2台となります。 救急指令はいつ発令されるか分かりません。消防指令センターでは、出動可能な一番近くにいる救急車を瞬時に判断して、救急出動指令を出しています。近年、救急車の適正利用が強く求められています。タクシー代わりに救急車を使うなどの安易な利用は、緊急を要する重症患者の救命率を低下させる恐れがあります。 しかし一方で、体の異変に気付きながら我慢をし、重症化してしまう人もいます。救急車は正しく利用するとともに、呼ぶかどうか迷ったり、明らかに症状がおかしいときは、ためらわず119番通報してください。◀救急車内で、傷病者の処置をする救急隊員の様子。(今回の特集で掲載する写真は、全て救急隊員たちの協力により撮影したもので、実際の救急現場で撮影したものではありません)

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