広報にほんまつNo.153
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2広報にほんまつ 2018.8「おはようございます!」集団登校で小学校へ向かう児童たちが元気な声であいさつすると、いつも同じ時間に、同じ場所で子どもたちを見守る大人たちが、その声に目を細め、自分の子や孫を見るような、そんな優しい目で「はい、おはよう」とあいさつを返す。市内各地で目にするこの朝の風景は、実はこのまちの将来を支える、重要な役割を果たしていました。 平成29年度の調査によると、市内には、小学生の登下校などを見守ってくれる「子ども見守り隊」に登録している方が、約1200人ほどいます。この方たちは全員ボランティアで、各学校などから支給されるベストや帽子を身にまとい、子どもたちを見守ります。 今月号では、子どもたちが学校に通う日は毎朝見守りを続けている、油井小学校区の見守り隊の方々の活動を紹介します。 油井小学校区の子ども見守り隊の発足は平成18年。発足当初は、小学校へ通う子どもの親が主なメンバーでした。当時、全国的に子どもの登下校中の事故や事件が多発していたこともあり、小学校やPTA、駐在所などが中心となって結成されたそうです。しかし共働きの家庭が多い現代において、親が毎朝見守りを続けることは難しく、地域の有志に協力いただく現在の形に変化してきました。隊員の数は現在約30人で、会社を定年退職された方などが主なメンバーです。 隊が発足した当初は、子どもたちの登校時だけでなく、下校時も同じように見守っていこうと、畑や田んぼ仕事をしている方々を中心に声を掛け、一時は隊員数が100人ほどにまでなりました。しかしなかなか継続が難しく、現在は登校時の見守りが中心となっていますが、それでも隊員たちは、子どもの下校時間に合わせて散歩をしたり買い物に出掛けたりしながら、常に何げなく子どもたちを見守っています。 全部で10方部ある油井小学校区では、各方部3人程度が、毎朝車の通行の多い交差点などに立ったり、集団登校の子どもたちと一緒に学校まで歩いたりしながら、子どもたちの登校を見守ります。隊員の方々には連絡網があり、都合が悪く朝出られないときなどは、前もって他の隊員に連絡をして、自分の持ち場のカバーをしてもらいながら、学区内の子どもたちの安全を支えています。 会の発足当時の小学6年生は、今では成人して24歳。隊地域で見まもる写真は、油井小学校区のあだち子ども見守り隊の方々で、児童たちを小学校まで見守った後、数名の方に集まってもらいました。前列の右から3人目が隊長の岡田正光さん(2代目)で、岡田さんは見守り隊のほかに、交通安全指導隊員も務められています。活動内容とその変遷見守り隊の発足

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