広報にほんまつNo.168
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4広報にほんまつ 2019.11 齋さいとう藤政まさひろ廣さん(64)、政まさたか貴さん(39)親子(斎藤りんご園:百目木字平)は、阿武隈高地の羽山(標高897m)の麓で極上のりんごを栽培する農家です。 一面に広がるりんご畑は標高500m。この標高が昼と夜の寒暖差10℃以上という環境を生み、それが蜜入りの良いりんごにつながっているとのこと。 りんご畑は3町歩で16種類。約3750本ものりんごの木を育てています。収穫量は1反歩当たり4トン。極上のりんごのみをスーパーなどへ直接出荷し、自家販売も行います。 9月からは最先端の光選果機を導入し、郡山市内の高級フルーツ店でも販売。政廣さんは「りんごは味本位の世界。小売り優先なのは、消費者の皆さんの声を直接聞くことができるから。」と語ります。 また、「農業は科学。科学的な分析に従って、それを実践する。枝は横ではなく、実がなると柳のように下に伸びるようにしている。これは隣の木の枝とかぶさらないようにして、実みに最大限日光を当て、効率的に光合成を促すため。また、土壌検査により、その木が何を欲しがっているのかを見極め、適量の肥料を与える。木が健康であれば必要最小限の消毒で済む。健康な木を育てることこそが、美味しい実を付ける条件」と話します。 政貴さんは大学院を卒業後、都内でITエンジニアをしていましたが、4年前に帰郷、りんご農家に転身。「都内では毎日時間に追われ生活していたと思う。今は生活にゆとりがあり、充実した毎日を過ごしている。」と話します。 政廣さんは「父が始めたりんご農家を継ぎ、ここまで歩んでくることができた。息子もりんご農家を継いでくれることになった。りんご農家の『てっぺん』は、消費者に本当においしいと喜んでいただけるりんごを生産できることだと思う。『てっぺん』を目指し、頑張っていきたい。」と話してくださいました。【写真上】太陽の恵みを十分に浴びた真っ赤なりんご。【写真中】健康な葉は、波打ち、立つように育つとのこと。固く、厚い葉は、虫、病気に強く、枝をゆすると「カラカラ」とした音が。【写真下】齋藤政廣さん(左)と政貴さん(右)親子。真っ青な空と真っ赤なりんごの前で。高原のりんご畑はとても清々しい。 塩沢地区の「きゅうり農家」斎さいとう藤慎しんや也さん(42)。1町歩を超える面積で栽培し、収穫量は年間約65トン。出荷先は全量JAふくしま未来で、ほとんど関東へ販売されるそうです。「品種は『福富』。栽培は春先の土づくりから始まり、的確な消毒と水やりを徹底して、最高の状態で収穫する。安定した農業経営には、高品質なものを大量に出荷することが重要。」であると斎藤さんは話します。 実際、二本松市内のきゅうりの出荷量は県内でも有数です。きゅうりの収穫は真夏が最盛期。斎藤さんは、気温が上昇する前に少しでも収穫してしまおうと、収穫時期は毎日午前3時に起床し、3時半からは作業を開始します。夕方は選別作業。 斎藤さんが農業を本格的に取り組んだきっかけは父の死。「右も左も分からない状態だったが、多くの方々から指導を受け、ここまで来ることができた。夏場の収穫時期は、体力勝負。休みは無いが、手塩にかけて育てたきゅうりをたくさんの方に食べていただきたい。この辺りで作るきゅうりはみんなおいしいですよ。」と、忙しい収穫の中、「Tタフough Gガイuy」は笑顔で話されました。【写真右上・左上】最盛期のきゅうり畑。適度な水やりと肥料により、ほとんど曲がりのないきゅうり。きゅうりのツルを若く保つことで曲がらなくなるという。【写真下】採れたてのきゅうり。収穫するきゅうりは、ほぼ同じ長さと太さを保っている。この形を崩さないように、根に栄養を与え続ける。集特極上のりんごを全国に誇る 二本松の「きゅうり」
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