広報にほんまつ.No.177
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5Nihonmatsu City Public Relations, 2020.8, Japan 花火の製造は、今でも8割が手作業。 まずは、「火薬の配合」そして「造ぞうりゅう粒」。この「造粒」の工程では、『星』と呼ばれる火薬の球を作ります。大きな釜を使って少しずつ火薬や粉を加え、この作業と乾燥を何度も繰り返して、『星』が出来上がっていきます。そして、花火の玉に込め、仕上げに紙を貼ります。 服部煙火店では3年目になる若手社員も腕を磨いています。最終的なゴールが明確にあるわけではない「職人」の技術、若手の競技大会など、目標に向かって、一歩ずつ、ひたむきに頑張っています。1_造粒作業。2_乾燥。機械を使用する場合もあるが、この日は天日干し。黒い小さな玉が「星」。3_出来上がった花火玉。132服はっとり部 政まさかず和さん 高校卒業後、県外で花火の修行をし、地元に戻ってきて24年。 自身の学生時代、夏の思い出と言えば、花火の手伝いをしながら過ごすこと。今では、高校生の息子さんも、昔の政和さんと同じように親子一緒に夏休みを過ごしています。 服部煙火店は明治30年創業。今年で創業123年目。政和さんは5代目。 花火は、安全な距離を保つことが出来れば、市内どこでも上げることが出来ます。服部煙火店で製造している花火で最も大きなサイズは1尺(約30cm)。玉に『星』を詰めるのに丸1日掛かりますが、直径300mにもなる大きな花が夜空に咲き、一瞬で消えてしまいます。 服部さんに花火への想いを伺うと、「費やした時間の分だけ精巧な花火が出来る。ヨーロッパやドバイ、世界各国に花火はありますが、きれいな真ん丸に色が出る日本の花火は世界最高の技術。この技術を繋いでいきたい。」と、花火師としての気概が伝わってきます。また、「観てくれた人たちの反響の声が励みになるし、大事にしたい。」とも話してくれました。 最も思い出に残る打ち上げは、横浜の海上で船から打ち上げた花火とのこと。花火師の逃げ場が全くない中での打ち上げは、とてつもない緊張感だったそうです。 二本松で行われている「四季花火プロジェクト」。Cheer up!花火プロジェクトとは別に、春夏秋冬の季節に合わせて花火を打ち上げています。夏の夜空を彩るのは8月17日19時から。天候にも左右されますが、龍泉寺(二伊滝)で予定されています。 下を向いてしまいそうになる2020年夏。 こんな時だからこそ、夏の風物詩を見上げてみてはいかがでしょう。↘

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