広報にほんまつNo.180
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4広報にほんまつ 2020.11 昭和21年、県内で初めて、男子が学ぶことの出来る県立の補導所(現在のテクノアカデミー)が「二本松木工補導所」として、若宮地区に開校しました。 のちに、表地区へ移転し、塗装科もつくられ、中学校を卒業した若者が1年間、家具造りや塗装の技術を学び、市内、県内外へと就職していきました。 塗装科では木工以外の塗装技術も学ぶことができ、建築塗装や自動車鈑金などの分野でも多くの卒業生が二本松で活躍しています。 この二本松木工補導所は、職業訓練所、職業訓練校と名称を変え、家具造りを担う人材も多く輩出しました。 しかし、社会情勢の変化や入校生の減少などで、昭和57年3月に閉校。 その技術は、当時の塗装の授業のための実習棟を活用し、市内の事業者が協同で運営する「二本松木工家具協同組合」に継承されています。組合では、各店舗からの依頼を受け、専門の塗装職人が、伝統家具の塗装を行います。 17歳の頃から塗装を学び、60年以上ものキャリアを誇る菅野さんから技術を学ぶのは遠藤さん。塗装職人への道を歩み始めてから8年。丁寧な仕事が認められ、一人で家具の塗装を任されるようになっています。二本松木工家具   協同組合【表】菅すげの野 三みつとし壽 さん(83)遠えんどう藤 健けん  さん(30)1・2_着色の工程。丁寧に色を着けていく。3_丁寧に養生された階段箪笥。仕上げ塗装の直前の状態。4・5_仕上げの塗装。最後に吹き付けを行い、二本松伝統「階段箪笥」の側面が鏡のように綺麗な光沢に輝く。6_菅野さん(左)と遠藤さん(右)。伝統の技術を引き受ける12543

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