広報にほんまつNo.180
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7Nihonmatsu City Public Relations, 2020.11, Japan 明治2年創業。当時から同じ場所に店を構えます。明治時代から箪笥のほかに椅子やテーブル、こたつ、ベッドと生活に関わる家具を手掛けていました。 こちらで家具造りを手掛けているのは、大ベテランの武藤さん。子どもの頃から図画工作が大好きだったそうで、大人になり家具造りの道へ。そして、家具職人として50年、田中家具では40年腕をふるっています。 「上手く出来上がればうれしいです。ただ、毎回、同じようにはいきません。50年経ってもなかなか上手くいかないことも多いです。本当に満足がいったのは、何回かですかね。」と話してくれました。 最も印象深かった仕事は「大物の箪笥」とのこと。欅の無垢材をふんだんに使用したもので、数百万円もの値段がついたそうです。 会社を任されているのは田たなか中康こうせい生さん(45)。洗練されたショールームに多くの家具が並べられています。また、東京などのデパートでの販売も多く手掛けています。 「お客様の求める家具も変化している」と話してくれます。 震災後、家具の転倒を気にする方も多く、箪笥は背の低い箪笥へ需要がシフトしているそうです。 また、洋室やリビングに飾れるようなオシャレな色の箪笥は人気が高く、インテリアとして購入するお客様も多いとのこと。家具の色も、油性漆を用いることで色彩の自由度が増し、鮮やかなグリーンやイエローを出すことも出来るそうです。 ほかにも、置くだけでスマホの充電が出来るサイドテーブルなど、時代が求める新たなコンセプトの家具も生み出しています。 どの家具も、職人が手掛ける一品造り。色やサイズ、形、全てお客様の好みに合わせて造られます。田中家具(株)【郭内】1_漆塗りの箪笥にオリジナルの金具を打つ武藤さん。2_昔は箪笥の裏に贈り主や職人の名を刻んでいた。(写真は明治時代のもの)3_豪華な明治時代の金物を復刻。4_伝統の箪笥と田中社長。5_郡山市から来店された菅すがた田さん夫妻。50年前に田中家具で購入した箪笥やドレッサーを嫁入り道具として父親に持たせてもらい、今でも大切に使っているそう。6_置いただけでスマホの充電が出来るお洒落なサイドテーブル。 工場長 武むとう藤 祥しょうへい平さん(66)561234

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