広報にほんまつNo.180
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8広報にほんまつ 2020.11 日本の名工として認められた故 山岡六郎さんが姫小松(杉田)に店を開き、のちに長命へ移転。現在は、六郎さんの子で二代目の正人さんと、正人さんの子で三代目の明子さんがともに支えています。 最近では、和室が減り、建具屋のメインである障子やふすまの需要も減少してはいますが、建具以外にも、建築工事や木工事、サッシ工事も手掛け、「建具自体は必要なもの。工事がゼロになることはありません。」と正人さんは語ってくれます。 昔は、100%男の世界。それは、重い仕事や危険が伴う仕事が多かったためですが、今では、ひと昔前では考えられないくらい安全性が向上しているそうで、女性の職人も増えています。 たてぐ屋山岡では、三代目の明子さんをはじめ、女性が活躍。 建具職人の世界でも、女性の活躍が期待されています。 「何十年も木と向き合い、オールジャンルでモノづくりをしてきた父(征せいじ治さん)は、経験の広さや深さが違う。敵かなわない」と話してくれたのは、小浜で木工所を営む安齋康男さん。 子どもの頃、学校から帰ると工場に行って、先々代のおじいちゃんや職人の皆さんに遊んでもらっていたといいます。 今では、多くの職人さんとともに木工所を切り盛りし、超一流と言われる豪華ホテルや旅館、豪華客船などの家具、内装を手掛け、全国を飛び回っています。 その康男さんと一緒に汗を流している職人の中で最も若い職人が古川さん。 高校時代から「目に見える、人が使うモノを作りたい」と思っていたそうで、職人さんが家具を造っているところに出会い、家具造りに魅了されました。今は職人の道を歩み始め、日々、木と向き合う時間を過ごしています。(株)たてぐ屋山岡【長命】 山やまおか岡 正まさと人さん(73) 山やまおか岡 明あきこ子さん(32)1_職人として活躍している宗むなかた像智ちえみ恵美さん。2_最高級の黒柿を使用した箪笥や硯箱。滅多に出会えない自然の美しい杢もく目め。これらは初代の六郎さんが手掛けたもの。3_2代目の正人(右)さんと3代目の明子さん(左)。(有)安斎木工所【小浜】 安あんざい齋 康やすお男さん(51) 古ふるかわ川 弥みな那さん(20)1_卓上帯おびのこ鋸を上手に扱う古川さん。2_8尺(約240cm)3尺(約90cm)の大きな欅のテーブル。3_安齋さん(右)は、古川さん(左)の仕事ぶりに「素直な気持ちで取り組んでいます。」と、優しい笑顔で話してくれる。132132

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