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令和7年第5回二本松市議会(9月)定例会


市議会9 月定例会を招集いたしましたところ、ご多用の中ご参集を賜りまして、誠にありがとうございます。
それでは、定例会でございますので、提出事件の説明を申し上げます前に、現在までの主な事務事業の執行状況等についてご報告を申し上げます。


はじめに、国際交流事業の「市民の翼」中学生海外派遣事業につきましては、教育長を団長として、中学生1 0 名がアメリカ合衆国ハノーバー町等を訪問いたしました。当初、7 月2 5 日から8 月1 日までの8 日間の予定でありましたが、帰国便の欠航により帰国が1 日遅れの8 月2 日となり、9 日間での訪問となりました。
現地ではホームステイを行い、アメリカの市民生活や文化などを肌で感じ、友好、交流と国際親善を深めるとともに、朝河貫一博士ゆかりのダートマス大学、イェール大学などを視察して、朝河博士の偉業について認識を深めてまいりました。

次に、農作物の生育状況について申し上げます。水稲については、出穂期が平年より3 日程度早く推移しました。6 月中旬から高温・少雨が続き、不稔や白未熟粒の多発による品質の低下や水不足が懸念されるところであります。また、斑点米カメムシ類が多く発生し
ており、この1 0 年ほど高い傾向にあり、高温に伴い活動が活発化することから防除対策を呼びかけたところであります。
なお、米の生産数量につきましては、現時点における主食用米作付面積が1 , 7 6 5 ヘクタールで、昨年の実績と比較し約1 2 7 ヘクタールの増となっております。

野菜については、キュウリ、ピーマン、ナス等の露地野菜の一部で高温乾燥の影響により果形の崩れが見られ、全体の収穫量は品目によりばらつきが見られます。また、高温の影響により病害虫の発生が見られ、品質低下が懸念されることから、適期防除や施設栽培での換気、かん水、草勢維持を呼びかけております。
果樹については、ナシの果実は概ね平年並み、リンゴは平年並みからやや小さめとなっております。また、ナシ黒星病やリンゴ褐斑病のほか、カメムシ類等の発生が見られ、引き続き防除対策を呼びかけております。

このほか、現在までに発注いたしました主な土木建設等事業の進捗状況は別紙( 1 ) のとおりであり、8 月までの主要な業務行事等の実施状況は別紙( 2 ) のとおりであります。

 

それでは、今期定例会に提案申し上げました議案及び報告事件について、その概要を申し上げます。

はじめに、報告事件について申し上げます。
報告第2 2 号専決処分の報告については、議会の指定に基づく損害賠償額の決定の報告であります。専決処分書に記載のとおり、市有自動車の衝突事故による相手方車両の損傷に関するものでありますが、相手方と損害賠償について合意し、地方自治法第1 8 0 条第1 項の規定により専決処分を行い、示談をいたしましたので、同条第2 項の規定により報告するものであります。

報告第2 3 号については、一般会計に係る継続費について、令和6 年度において継続年度が報告書のとおり終了いたしましたので、地方自治法施行令第1 4 5 条第2 項の規定により報告するものであります。

報告第2 4 号令和6 年度健全化判断比率及び資金不足比率については、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3 条第1 項及び第2 2 条第1項の規定により、監査委員の審査に付した健全化判断比率及び資金不足比率を報告するものであります。報告書に記載のとおり、令和6 年度の実質公債費比率は9 . 4 パーセント、将来負担比率は2 7 . 1 パーセントとなり、いずれも財政の早期健全化のための計画を定めなければならないとされる基準を下回っております。

 

次に、議案の説明を申し上げます。

今期定例会に提案いたしました事件は、3 2 件であります。
まず、議案第6 1 号から議案第7 5 号までの1 5 件については、令和6 年度一般会計、特別会計及び企業会計に係る決算をそれぞれ議会の認定に付すものであります。
議案第6 1 号一般会計歳入歳出決算については、市税等が予算額を上回って確保されたこと、さらに経費の節減や市政改革に努めた結果、その収支は、

歳入総額 318億2 0 1 万6 千円
歳出総額 305億1 , 9 0 7 万2 千円
収支差引 12億8 , 2 9 4 万4 千円

の黒字決算となり、翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた実質収支額は1 0 億8 , 9 0 6 万1 千円の黒字となったものであります。主要な施策の詳細については、別冊の「成果説明書」をご覧いただきたいと存じます。
また、歳入の市税等における収入未済、不納欠損の要因等については、別紙( 3 ) のとおりであります。

議案第6 2 号国民健康保険特別会計歳入歳出決算については、事業勘定における国保税率について医療給付費分、後期高齢者支援金分、介護納付金分とも応能応益の負担割合を5 0 対5 0 とし、算定方式を所得割、被保険者均等割及び世帯別平等割の3 方式で行いました。
収支では、被保険者1 人当たりの療養給付費が前年比2 . 0 パーセント増となりましたが、収納率の向上等により保険税を見込みより多く確保できたことなどから、

歳入総額 5 1 億5 , 3 7 2 万8 千円
歳出総額 5 0 億3 , 2 3 2 万8 千円
収支差引 1 億2 , 1 4 0 万円

の黒字決算となりました。
また、直営診療施設勘定については、地域医療の拠点施設として医療業務にあたり8 5 万6 千円の黒字決算となりました。

議案第6 3 号後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算については、保険料の徴収と広域連合への納入が主な内容でありますが、
収支では、

歳入総額 7 億8 , 9 7 7 万4 千円
歳出総額 7 億8 , 6 8 4 万7 千円
収支差引 29 2 万7 千円

の黒字決算となりました。

議案第6 4 号介護保険特別会計歳入歳出決算については、第九期介護保険事業計画を基に、保険給付の適正化及び介護保険財政の安定化に努めた結果、収支では、

歳入総額 66億6 6 4 万8 千円
歳出総額 62億5 , 5 0 8 万5 千円
収支差引 3億5 , 1 5 6 万3 千円

の黒字決算となりました。

議案第6 5 号土地取得特別会計歳入歳出決算については、基金運用利子を土地開発基金に繰出し、基金の適正管理に努めました。なお、令和6 年度の土地開発基金の運用状況は、「成果説明書」に併せて提出しております「定額運用基金運用状況」をご覧いただきたいと存じます。

議案第6 6 号公設地方卸売市場特別会計歳入歳出決算については、令和6 年度の取引額が、青果部3 億8 , 3 5 9 万6 千円で前年度対比1 . 7 パーセントの増、水産物部1 億8 , 2 6 2 万5 千円で前年度対比5 . 9 パーセントの増、全体では前年度対比で3 . 0 パーセントの増となり、会計の収支において2 6 万5 千円の黒字決算となりました。

議案第6 7 号茂原財産区特別会計歳入歳出決算、議案第6 8 号田沢財産区特別会計歳入歳出決算、議案第6 9 号石平財産区特別会計歳入歳出決算、議案第7 0 号針道財産区特別会計歳入歳出決算及び議案第7 1 号小手森財産区特別会計歳入歳出決算の5 件については、それぞれ財産区管理会の運営及び財産の適正な維持、管理に努めました。

議案第7 2 号工業団地造成事業会計決算については、長命工業団地への誘致活動を積極的に推進しましたが、売却までには至りませんでした。

議案第7 3 号宅地造成事業会計資本剰余金の処分及び資本金の額の減少並びに決算については、令和6 年度から二本松駅南住宅団地の一般分譲を開始し、販売宅地1 9 区画を売却しましたが、販売宅地以外の固定資産を一般会計に無償譲渡し、特別損失を計上したことに伴い当年度未処理欠損金が生じましたので、資本剰余金の処分及び資本金の額の減少の処理を行うことにより補填するものであります。

議案第7 4 号水道事業会計未処分利益剰余金の処分及び決算については、二本松及び安達地域の上水道事業における年度末の給水件数は、前年度と比較して9 5 件の増、年間有収水量では前年度対比1 . 6 パーセントの減となりました。
岩代簡易水道事業における年度末の給水件数は、前年度と比較して4 件の減、年間有収水量では前年度対比0 . 3 パーセントの減となり、東和簡易水道事業における給水件数は、前年度と比較して5 件の減、年間有収水量では前年度対比0 . 2 パーセントの減となりました。
事業全体の収支については、消費税・地方消費税込みで、

事業収益 14億3 , 8 6 2 万円
事業費 13億2 7 5 万3 千円
収支差引 1億3 , 5 8 6 万7 千円

の黒字となり、結果として消費税・地方消費税抜きで1 億6 6 7 万8 千円が当年度未処分利益剰余金となりますが、そのうち3 , 3 5 9 万7 千円を減債積立金に積み立て、残りの7 , 3 0 8 万1 千円は資本金に組み入れるものであります。
なお、このうち両簡易水道事業における収支については、一般会計からの補助により当年度純損失は発生しておりません。
また、資本的支出としましては、上水道施設拡張事業、その他施設改良工事等を実施いたしました。

議案第7 5 号下水道事業会計決算については、流域関連公共下水道の二本松処理区では、処理区域面積が4 5 3 . 3 ヘクタールとなり、全体計画面積に対する整備率は6 3 . 6 パーセント、下水道水洗化率は7 4 . 6パーセントといずれもやや増加いたしました。安達処理区では、処理区域面積が1 8 9 . 2 ヘクタールとなり、整備率は6 3 . 2 パーセント、下水道水洗化率は8 3 . 7 パーセントといずれもやや増加いたしました。
特定環境保全公共下水道の岳処理区では、処理区域面積3 4 . 0 ヘクタール、整備率9 7 . 1 パーセントと前年度同様でありましたが、下水道水洗化率は5 0 . 0 パーセントと増加いたしました。岩代処理区では、処理区域面積7 5 . 5 ヘクタール、整備率9 8 . 1 パーセントと前年度同様でありましたが、下水道水洗化率は6 3 . 9 パーセントとやや増加いたしました。
なお、事業収支については、一般会計からの補助により当年度純損失は発生しませんでした。
以上が各会計決算の概要であります。詳細はそれぞれの決算書をご覧いただきたいと存じます。


引き続き決算以外の議案について説明申し上げます。

議案第7 6 号議会議員及び長の選挙における選挙運動用ポスターの作成の公営に関する条例及び議会議員及び長の選挙における選挙運動用ビラの作成の公営に関する条例の一部改正については、公職選挙法施行令の一部改正に伴い、選挙運動用ポスター及び選挙運動用ビラの作成の公営に要する経費に係る限度額を引き上げるため、所要の改正を行うものであります。

議案第7 7 号職員の育児休業等に関する条例及び職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正については、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正等に伴い、国に準じて本市職員の仕事と生活の両立支援の拡充に関する措置を講ずることなど、所要の改正を行うものであります。

議案第7 8 号コミュニティバス等運行条例の一部改正については、二本松市デマンド型乗合タクシーの運賃を変更するため、所要の改正を行うものであります。

議案第7 9 号学童保育所条例の一部改正については、岳下学童保育所及び東和学童保育所の位置を変更するため、所要の改正を行うものであります。

議案第8 0 号幼稚園条例の一部改正については、市立幼稚園の一部を廃止するため、所要の改正を行うものであります。

議案第8 1 号市営住宅設置条例及び市営住宅管理条例の一部改正については、市営住宅の老朽化に伴い、その一部を用途廃止するため、所要の改正を行うものであります。

議案第8 2 号水道条例等の一部改正については、災害その他非常の場合における給水装置工事の施行について等の国通知に基づき、給水装置工事を施行できる者について改めることなど、所要の改正を行うものであります。

議案第8 3 号財産の取得については、小中学校学習用端末を購入するものであり、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の規定に基づき、議会の議決を求めるものであります。本件につきましては、福島県市町村G I G A スクール端末整備に係る公募型プロポーザルの企画提案ヒアリングの最優秀提案者である株式会社エフコムとの随意契約とするもので、7 月3 0 日に見積合わせを行った結果、1 億9 , 6 8 2 万2 , 2 0 0 円で落札し、消費税及び地方消費税を加算して、契約金額2 億1 , 6 5 0 万4 , 4 2 0 円で8 月5 日に仮契約を締結したものであります。なお、見積結果につきましては、お手許の資料のとおりでありますので、ご覧いただきたいと存じます。

議案第8 4 号工事請負契約の締結については、脱炭素化推進事業安達文化ホールL E D 照明導入改修工事に係る工事請負契約締結について、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の規定に基づき、議会の議決を求めるものであります。本工事につきましては、制限付一般競争入札により7 月3 1 日に入札を行った結果、株式会社アルファー電工が1 億5 , 4 4 5 万円で落札し、消費税及び地方消費税を加算して、契約金額1 億6 , 9 8 9 万5 千円で、8 月7 日に仮契約を締結したものであります。入札結果につきましては、お手許の資料のとおりでありますので、ご覧いただきたいと存じます。

次に、補正予算の説明を申し上げます。
議案第8 5 号令和7 年度一般会計補正予算についてでありますが、今回の予算補正につきましては、
・本算定の結果に基づく普通交付税等の補正措置
・前年度繰越金確定による健全財政運営を図るための措置
・県補助事業の採択に伴う措置及び物価高騰対策に係る経費
などを主として計上いたしました。
歳出の主なものを款別に申し上げますと、

  • 総務費で
    ・決算剰余金を受けての財政調整基金及び減債基金への積立金の増
    7 0 0 , 0 0 0 千円
    ・婚姻世帯住居費等助成金の増 6,00 0 千円
  • 民生費で
    ・学童保育所移転に伴う施設修繕費等の増 11 , 0 0 0 千円
  • 農林水産業費で
    ・新規就農者経営発展支援事業補助金の増 19 , 3 9 2 千円
    ・畑作生産振興事業に係る生産資材等購入補助金に 8 , 4 6 1 千円
  • 商工費で
    ・生活者支援及び地域活力回復のためプレミアム付商品券発行事業等の
    各種事業に取り組む商工団体等に対する事業補助金に
    6, 7 0 0 千円
    ・エネルギー価格高騰対策としてL E D 照明設備を導入する中小企業等
    に対する事業補助金に 15,00 0 千円
    ・物価高騰の影響を受けている観光事業者等に対する事業補助金に
    5 , 1 7 5 千円
  • 土木費で
    ・道路等維持管理経費の増 12,000千円
  • 消防費で
    ・安達地方広域行政組合消防費負担金の増 32,620千円
    などであります。

また、歳入におきまして、特定財源以外の主なものは、
・地方特例交付金の減 △ 9 1 8 千円
・普通交付税の減 △15,4 9 6 千円
・前年度繰越金の増 1 , 0 3 9 , 0 6 1 千円
などであり、そのほか歳出に関連する特定財源につきましては、精査のうえ計上いたしました。
以上の結果、歳入における補正合計額は1 1 億5 , 3 0 7 万8 千円で、歳出における必要財源の合計額が8 億9 , 5 8 9 万7 千円となりましたので、差引額2 億5 , 7 1 8 万1 千円は、今後の財政需要に係る調整財源として予備費に留保することとし、補正後の歳入歳出予算の総額を3 2 3 億2 , 9 6 9 万2 千円とするものであります。
予算第2 条債務負担行為の補正は、旧福島介護福祉専門学校跡地利活用促進補助金ほか5 件を追加し、婚姻世帯住居費等助成について限度額を変更するものであります。

議案第8 6 号令和7 年度国民健康保険特別会計補正予算については、事業勘定及び直営診療施設勘定において、歳入で前年度繰越金の確定額を補正し、歳出では同額を年度内調整財源として予備費に留保するものであります。

議案第8 7 号令和7 年度後期高齢者医療特別会計補正予算については、歳入で前年度繰越金の確定額を補正し、歳出では同額を広域連合納付金として措置するものであります。

議案第8 8 号令和7 年度介護保険特別会計補正予算については、歳入で前年度繰越金の確定額を補正し、歳出では決算剰余金による介護給付費準備基金積立金及び国県負担金の返還金等を措置するものであります。

議案第8 9 号令和7 年度公設地方卸売市場特別会計補正予算については、歳入で前年度繰越金の確定額を補正し、歳出では同額を年度内調整財源として予備費に留保するものであります。

議案第9 0 号茂原財産区特別会計補正予算及び議案第9 1 号田沢財産区特別会計補正予算については、いずれも歳入で基金積立金利子を増額するとともに、東北電力ネットワーク株式会社の送電線新設に伴う送電線線下補償金を新たに見込み、歳出では同額を財産管理運営基金への積立金として措置するものであります。

議案第9 2 号石平財産区特別会計補正予算については、歳入で東北電力ネットワーク株式会社の送電線新設に伴う土地売払収入及び送電線線下補償金等を新たに見込み、歳出では同額を財産管理運営基金への積立金として措置するものであります。

以上が提案申し上げました議案の概要であります。


なお、会期中に小手森財産区管理委員の選任に係る人事案件を追加提案申し上げる予定でありますので、
予めお含みおきを賜りたいと存じます。

よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

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  • 【更新日】2025年9月2日
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