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2021年(令和3年)2月22日記者会見

※会見の内容は動画でもご覧いただけます。

会見内容

令和3年福島県沖を震源とする地震について

2月13日、午後11時8分に発生した福島県沖を震源とする地震では、市内で震度5強の揺れを観測しました。

まずは被災されました皆さまに心からお見舞いを申し上げます。

市内各地域の震度につきましては、二本松地域が震度5.1、安達地域が震度5.4、岩代地域が震度4.4、東和地域が震度5.3となっており、この地震により市内各公共施設や学校教育施設で大きな被害を受けたほか、道路の陥没や法面・路肩の崩落、一般住宅や事業所等建物の損壊、井戸の損壊など、市内全域で多数の被害が生じており、市民生活に大きな影響が出ているところであります。

また、本市の観光拠点であるエビスサーキットで大規模な土砂崩れが発生するとともに、岳温泉の旅館で建物等に大きな被害が生じるなど、かねてからの新型コロナウイルス感染症の影響も合わせて、市内観光産業へのダメージは非常に大きいものがあると捉えているところであります。

2月16日現在における主な被災状況といたしましては、市道や林道などの道路で113件、公共施設で110件、文教施設で51件、一般住宅や宅地で136件、その他田畑等を含めますと、合わせて473件の被害が確認されており、今後詳細な調査が進むにつれて、その数は増加していくものと考えております。

市としたしましては、早急に災害復旧事業に着手するとともに、一日も早く市民の皆さまが普段通りの生活を取り戻せるよう、国、県等の制度も最大限に活用しながら、被災者への支援に努めてまいりたいと考えております。

 

令和3年3月定例会提出事件概要について

はじめに、新型コロナウイルス感染症対策についてでありますが、国においては10都府県を対象とした緊急事態宣言の措置期間が3月7日まで延期となる中で、福島県では新型コロナウイルス緊急対策期間終了後の2月15日から3月31日までを新型コロナウイルス重点対策期間として対策を行うなど、依然として予断を許さない状況が続いており、本市におきましては「命を守る」ことを基本に「感染防止」・「生活を守る」・「経済再生」を3本柱とし、感染症対策に全力で取り組んでいるところであります。

その中でも「新型コロナウイルスワクチン接種」につきましては、市民の命と健康を守る大事な事業であり、市民の誰もが安心して接種を受けることができるよう安達医師会と管内3市村での協議をはじめ、2月3日には庁内に「二本松市新型コロナウイルスワクチン接種対策チーム」を設置するなど、ワクチン接種に向けた準備を進めているところであります。

 

さて、市議会3月定例会は、3月2日、火曜日に招集いたしますが、今期定例会への提出議案は、条例制定9件、市道路線の認定および廃止1件、工事請負契約の締結1件、令和2年度各会計補正予算5件、令和3年度各会計当初予算15件の合計31件であります。

 

提出事件の説明を申し上げる前に、新年度の市政運営に臨む基本的な考え方について申し上げます。

令和3年度は、今後10年間の市政運営の基本となる新しい「総合計画」がスタートする年であります。計画に掲げている4つの基本目標「健康で暮らし続けられるまち」、「地域の誇りに満ちた活力あるまち」、「世代をつないで人を育むまち」、「安全で快適な暮らしのあるまち」の実現に向け、各種施策・事業に鋭意取り組んで参る所存であります。

また、総合計画を推進する上での政策パッケージとして、そして「シティープロモーション推進」の一環として、「美しい二本松」魅力向上への取り組みを推進するとともに、「市民が主役。市民とともに。」を基本に、「5年先・10年先、そして50年・100年先、次世代を見据えた新しい二本松市づくり」を推し進め、「市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまち」の実現に向けて決断力と実行力、そしてスピード感を持って邁進して参ります。

子育て支援・待機児童の解消、高齢者・障がい者福祉の充実、教育環境の整備・充実、人材育成、企業誘致の推進・生活の基盤となる雇用の確保、農業の再生・有害鳥獣対策、商工業・観光の活性化、道路網の整備、まちづくり拠点の整備、住宅団地の整備、二本松城跡整備および二本松城復元に向けた調査・検討、芝生広場の整備、再生可能エネルギーの推進、そして新型コロナウイルス感染症対策など、市民の命と暮らしを守り、子どもからお年寄りまで、生きがいと幸せを実感しながら、二本松市に生まれて、育って、住んで、本当に良かったと思える、平和で豊かな「住み良い二本松市」の実現、そして「持続可能な自立した自治体」を市民の皆さまとともに築いて参ります。

 

それでは、提出事件の説明を申し上げますが、3月定例会でありますので、新年度当初予算から申し上げることといたします。

議案第19号令和3年度一般会計予算でありますが、まず、歳入において、その基幹であります市税につきましては、前年度の賦課実績を基に、景気の動向や地域経済の状況、新型コロナウイルス感染症による影響等を勘案し、総体では前年度対比2億7,170万円、率にして4.3%減の60億5,764万5千円を見込みました。

地方交付税につきましては、普通交付税において、令和2年度で合併算定替えによる特例の段階的な縮減が終了し、令和3年度からは一本算定となること等から減額を見込むとともに、特別交付税においても、対象経費である除染関連事業費の減等に伴い減額を見込んだ結果、地方交付税総額において前年度対比6億1,800万円、率にして7.0%減の82億4,200万円を計上いたしました。

また、臨時財政対策債については、地方財政計画で増額が見込まれることから、前年度対比5億5,681万5千円、率にして91.2%増の11億6,763万2千円を計上したところであります。

次に、歳出につきましては、新たな総合計画に基づく諸施策を中心に予算を措置いたしました。

令和3年度に取り組む主な事業については、別途お配りしております「令和3年度重点事業等の概要」のとおりでありますが、総合計画の4つの基本目標に沿って申し上げますと、

「健康で暮らし続けられるまち」では、

  • 温泉等利用健康増進事業に 33,224千円
  • 高齢者の公共交通運賃無料化事業に 10,310千円
  • 生活習慣病予防事業に 115,940千円
  • 安達公民館大規模改造・耐震改修事業に 79,337千円
  • 芝生広場整備事業に 458,181千円

などを計上いたしました。

「地域の誇りに満ちた活力あるまち」では、

  • 市民との協働による地域づくり推進事業に 40,000千円
  • 新規就農者支援事業に 26,749千円
  • 安達ヶ原ふるさと村の「道の駅」化計画策定経費に 7,150千円
  • 二本松城跡総合整備事業に 373,574千円
  • 二本松城跡調査事業に 50,744千円

などを計上いたしました。

「世代をつないで人を育むまち」では、

  • 移住促進住宅取得奨励金等人口減少対策事業に 16,700千円
  • 学童保育事業に 193,575千円
  • 妊婦健康診査事業に 52,369千円
  • 不妊治療費助成事業に 9,000千円
  • 二本松南小学校長寿命化改修事業に 874,046千円

などを計上いたしました。

「安全で快適な暮らしのあるまち」では、

  • コミュニティバス、デマンド型乗合タクシーおよび生活バス路線運行経費に 256,072千円
  • 医師確保対策事業に 61,020千円
  • 森林経営管理事業に 28,366千円
  • 二本松駅南地区整備事業に 383,515千円
  • 内水処理対策として小型排水ポンプを導入する等水防対策経費に 33,420千円

などを計上いたしました。

また、その他重点事業として、

  • ソーシャルメディアを活用した情報発信事業に 1,296千円
  • コンビニやスマートフォンでの納付など収納率向上のための納付環境の整備・拡充経費に 7,055千円
  • 新型コロナウイルスワクチン接種事業に 224,542千円
  • 治水対策の強化を図るための緊急浚渫推進事業に45,000千円
  • オリンピック・パラリンピック関連事業に 53,956千円

などを計上いたしました。

 

これらをまとめた新年度の一般会計当初予算は、総額307億5,654万9千円となり、前年度対比36億8,704万8千円、率にして10.7%の減となったものであります。

なお、歳入歳出予算の詳細につきましては、特別会計および企業会計予算も含めまして、「予算書」および「予算説明資料」をご覧いただきたいと存じます。

 

次に、条例制定関係等の議案のうち主なものについて説明いたします。

議案第4号地方創生応援基金条例の制定については、市における地域再生法第5条第4項第2号に規定するまち・ひと・しごと創生寄附活用事業に関し、法人からの寄附金を適正に管理し事業の財源に充てるための基金の設置に関し、必要な事項を定めるものであります。

議案第5号岳温泉交流広場条例の制定については、地域観光の振興による交流の拡大および地域の活性化を図るため、岳温泉交流広場の設置に関し、必要な事項を定めるものであります。

議案第9号介護保険条例の一部改正については、介護保険法第129条第2項の規定に基づき、令和3年度から3か年を計画期間とする第八期介護保険事業計画運営期間中の第1号被保険者の区分別保険料率を定めるなど、所要の改正を行うものであります。

 

次に、補正予算の説明を申し上げます。

議案第14号令和2年度一般会計補正予算については、年度末を控えて、事務事業の執行結果や今後の見込みにより歳入歳出予算を調整・整理することが主な内容でありますが、国の第3次補正予算を受けての新型コロナウイルス感染症対策経費等についても措置したところであります。

歳出について、主なものを申し上げますと、

  • 企業版ふるさと納税寄附金に伴う地方創生応援基金積立金に 10,000千円
  • 社会資本整備総合交付金事業費の増 34,565千円
  • 杉田駅周辺整備事業費の増 20,000千円

新型コロナウイルス感染症対策経費として、

  • 市民交流センター等指定管理施設に係る新型コロナウイルス感染症対策指定管理者支援金に 19,507千円
  • 北消防署および南消防署仮眠室個室化等に係る安達地方広域行政組合消防費負担金の増 23,664千円
  • 小中学校における新型コロナウイルス感染症対策に係る補助金の増20,000千円

などであります。

その他、

  • 事務事業の執行結果による整理
  • 国、県補助事業費割当額変更による増減
  • 特別会計、企業会計の収支見通しに伴う繰出金の調整

等について措置いたしました。

また、歳入におきましては、市税について新型コロナウイルス感染症の影響等により、市民税、固定資産税および入湯税で大きな減額が見込まれること等から総体で1億8,710万8千円を減額する一方で、減収補てん債を1億3,000万円見込むとともに、歳出に関連する特定財源についてそれぞれ精査のうえ計上いたしました。

以上の結果、歳出における必要財源の合計額は7億7,827万5千円の減額、歳入では3億840万8千円の減額となり、差し引き4億6,986万7千円の残額が生じましたので、さらに歳入において、財政調整基金からの繰入金を2億円減額するとともに、最終的な残額2億6,986万7千円については予備費に留保することとし、補正後の歳入歳出予算の総額を464億304万9千円とするものであります。

また、予算を翌年度に繰越して執行するため、放射能除染事業ほか 37件の事業について繰越明許費を措置するものであります。

以上が、提案いたします議案の概要であります。

 

新型コロナウイルスワクチン接種対策チームの設置について

二本松市新型コロナウイルスワクチン接種業務体制

市では、円滑なワクチン接種体制の構築に向けて、国からの情報に基づき、補助金を活用しながら、新型コロナウイルス感染症のまん延と重症化を防止するため、安達医師会と管内3市村との協議を行いながら、その準備を進めているところであります。

今後、医療従事者、高齢者、一般市民へと優先順位に基づく接種が開始される予定でありますが、高齢者施設入所者やその施設従事者、障がい者への接種についても、今後更なる庁内体制の連携・強化が必要と判断し、2月3日付けで保健福祉部長を統括とする「二本松市新型コロナウイルスワクチン接種対策チーム」を設置いたしました。

構成員として、関係する健康増進課、福祉課、高齢福祉課の各課長および関係各係長を充て、必要な対応をして参ります。

 

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