平成30年8月22日、二本松福祉センターで開催され、再生可能エネルギーに関心のある120人の市民の方に参加いただきました。以下の講演を通して、再生可能エネルギーの現状や先進的に地域電力会社に取り組んでいる団体の事例について理解を深めました。
講演1 再生可能エネルギーの現状について
NPO法人環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長から講演をいただきました。
講演概要
- 太陽光発電はじめ自然エネルギーが世界規模で拡大している。
- 太陽光発電の市場は急成長している一方、コストが低下している。
- 世界的にエネルギーの形態は原発や火力発電といった集中型の施設から太陽光・風力等の自然エネルギーによる地域分散傾向にある。
- 日本国内でも『ご当地エネルギー』が拡大しており、次の3点が重要である。
- 地域のオーナーシップ(エネルギーの問題を自分自身の問題として捉えること)
- 地域が意思決定すること
- 地域が便益を共有すること
講演2 営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)について
農林水産省再生可能エネルギー室の鎌田知也室長から講演をいただきました。
講演概要
- 農地に支柱を立てて営農を継続しながら上部空間に太陽光発電設備を設置する方式の導入が日本各地で進んでいる。
- ソーラーシェアリングは農地の一時転用が必要で平成30年5月に一定条件で転用許可期間が延長された。
- ソーラーシェアリングは地域の荒廃農地の解消と地域農業の継続が見込まれる。
- 千葉県の法人では大豆やブルーベリー、静岡県では抹茶等を栽培してソーラーシェアリングが行われておりミョウガ等の作物も適している。
講演3 市民参加型太陽光発電と地域づくり~おらってにいがた市民エネルギー協議会
地域電力会社の先輩である一般社団法人おらってにいがた市民エネルギー協議会の佐々木寛代表理事から講演をいただきました。
講演概要
- 初めは、新潟市役所や市民大学と連携し、『市民発電勉強会』を開催し、市民有志による『おらってにいがた市民エネルギー準備会』を発足した。
- 地域の32の個人・法人が発起人となり『おらって市民エネルギー株式会社』を設立した。
- 市民結集の5つの要点
- 最初のキックオフ会議が、その後のエンジンの燃料
- 『役者』を揃える力(行政・金融・学生・退職者など)
- 人々が結集する『理念』の力
- 『楽しさ』と『気風』の重要性
- 技術としての『ファシリテーション』
おらってにいがたメンバーから地域電力に対する思いと二本松市へのエールを頂きました!