新エネルギー普及促進等のためパートナーシップ協定を締結した二本松市及びゴチカン(二本松ご当地エネルギーをみんなで考える株式会社)は、12月12日から12月20日にかけて市内4か所において『再生可能エネルギー100%にむけた二本松市新エネルギー推進市民会議』を開催し、4日間で約100名の方々にご出席いただきました。
冒頭、二本松市長から挨拶があり、『再生可能エネルギー100%に向けた第一歩として、準備会社ゴチカンがソーラーシェアリングを含む太陽光発電設備を3基建設する運びとなりました。また、市内でも有数の電力需要がある二本松市役所は、電力自由化により相当額の電気代削減を実現しました。今後、(仮称)二本松電力との連携も検討していきたいと考えています』と述べました。
会議では、徳島地域エネルギーの仲埜公平さんから、脱炭素社会に向けた世界的な潮流や、地域が地域資源を生かして自らの課題解決を目指す地域循環共生圏について説明をいただきました(資料は別添ファイルのとおりです)。
また、認定NPO法人環境エネルギー政策研究所の近藤恵さんからは、エネルギー費用として97億円が地域外に流出している現状についてご説明いただき、その流れを変えるための取り組みが必要とのお話をいただきました。
最後にゴチカンの廣田拓也代表から、太陽光発電設備の設置にむけたこれまでの1年あまりの取り組みについてご説明いただきました。
また、出席された方から、貴重なご意見、ご質問を賜り有意義な会議となりました。
ご質問の一部を下記のとおりご紹介させていただきます。
会議での質疑応答
Q:ゴチカンの事業に市民は、どのような関わり方があるのか教えてください。
A:太陽光発電用地として土地をお貸しいただくことや、今年度建設予定のソーラーシェアリングに営農として関わっていただくこと等が考えられます。資金面についても、皆様からご協力を得られる方法について今後、ゴチカンミーティングで議論していきます。
Q:(仮称)二本松電力の具体的な事業計画は策定しているのですか。
A:現在、初期事業として準備会社ゴチカンで3基を建設予定ですが、その他にFIT認定を受けた案件について、環境省の補助金を活用して可能性調査を行っております。それらの結果をふまえ、なるべく早い時期に具体的な事業計画をお示しします。
Q:再生可能エネルギー推進による地方創生とは具体的にどのような例がありますか?
A:ゴチカンでは、今年度建設する太陽光発電の収益の一部を活用して、環境教育等の地域貢献策に充てることを検討しています。また、再生可能エネルギーを普及することにより、新たな雇用(営農や太陽光発電設備の管理等)を生み出し、地域内で資金を循環させ、自立できる自治体のモデルを目指していきたいと考えています。
Q:太陽光発電のみで再生可能エネルギー推進を図っていくのですか?
A:今年度の初期事業は太陽光発電のみですが、エネルギーのベストミックスを考え、将来的には小水力発電や木質バイオマスによる熱利用も導入していきたいと考えています。
Q:市内では民間資本によるメガソーラーの建設計画がありますが、(仮称)二本松電力の事業により、さらに太陽光発電が増えるのですか?
A:(仮称)二本松電力では、山林の伐採や大規模な造成を伴う太陽光発電設備の設置は考えておりません。景観や自然環境に影響を及ぼさない範囲で事業を推進します。
12月12日 東和公民館
12月16日 二本松福祉センター
12月19日 安達公民館
12月20日 岩代公民館
※当市民会議は環境省の『平成31年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(脱炭素イノベーションによる地域循環共生圏構築事業)』により実施しています。
現場写真
建設中のゴチカン1号機(錦町地内)
ソーラーシェアリング建設予定地(針道地内)
ソーラーシェアリング建設予定地(太田地内)