ひきこもりとは
ひきこもりとは、仕事や学校に行かず、家族以外の人との交流をほとんどせずに、6カ月以上続けて自宅にひきこもっている状態のことをいいます。
狭義のひきこもり(定義上のひきこもり)
様々な要因の結果として、社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職員を含む就労、家庭外での交遊)を回避し、原則的には6カ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を示す現象概念。
※ひきこもりは原則として統合失調症の陽性あるいは陰性症状に基づくひきこもり状態とは一線を画した非精神病性の現象とするが、実際には確定診断がなされる前の統合失調症が含まれている可能性は低くないことに留意すべきである。(「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」より)
広義のひきこもり
狭義のひきこもりを含む、精神疾患や発達上の問題を原因とするひきこもり。
ひきこもり状態の方はどのくらいいるのか
内閣府調査による推計
若者の生活に関する調査報告書(2016年9月)15歳~39歳推計
全国
- 狭義のひきこもり状態にある者 17.6万人(人口に占める割合0.51%)
- 広義のひきこもり状態にある者 54.1万人(人口に占める割合1.57%)
福島県
- 狭義のひきこもり 約2400人(人口に占める割合0.51%)
- 広義のひきこもり 約7300人(人口に占める割合1.57%)
40歳~64歳推計(2019年3月発表)
全国
・狭義のひきこもり状態にある者 36.5万人
・広義のひきこもり状態にある者 61.3万人
※上記調査結果における定義
「普段どのくらい外出するか」という質問に対して
(1)趣味の用事の時だけ外出する
(2)近所のコンビニなどには出かける
(3)自室から出るが、家からは出ない
(4)自室からほとんど出ない
上記の(2)~(4)選択した者を「狭義のひきこもり」、(1)を選択した者を「準ひきこもり」とし、それをあわせて「広義のひきこもり」としています。
ひきこもりの理解のためのポイント
- 特定の病気ではなく、「状態」を表す言葉です。
- 本人は、「自信がない」と「自分で決められない」の悪循環の中にいて、不安や葛藤を抱えています。
- 本人と家族ともに孤立し、良くない意味で安定している状況です。
- 本人だけでなく、家族にも援助が必要です。
- 家族の安心が本人の安心へつながります。
ひきこもりを抱える家族の変化
第1段階:家族が社会と接点を持つ
第2段階:家族と本人との接点を持つ
コミュニケーション(会話)の回復
第3段階:第2段階からは自然な流れで社会との接点ができる
本人にとって必要な居場所(安心、仲間、自由・・)