固定資産税とは
固定資産税は、毎年1月1日(「賦課期日」といいます。)に、土地、家屋、償却資産(これらを総称して「固定資産」といいます。)を所有している人がその固定資産の価格をもとに算定された税額をその固定資産の所在する市町村に納める税金です。地方税法および二本松市税条例を根拠に課税されます。
固定資産税を納める人(納税義務者)
固定資産税を納める人は、原則として固定資産の所有者です。具体的には、次のとおりです。
- 土地 登記簿または土地補充課税台帳に所有者として登記または登録されている人
- 家屋 登記簿または建物補充課税台帳に所有者として登記または登録されている人
- 償却資産 償却資産課税台帳に所有者として登録されている人
ただし、所有者として登記(登録)されている人が賦課期日前に死亡している場合等には、賦課期日現在で、その土地、家屋を現に所有している人(相続人等)が納税義務者となります。
年4回(納期は、5月、7月、12月、2月)に分けて納税していただきます。
固定資産の評価および価格の決定
固定資産の評価は、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づいて行われ、市町村長がその価格を決定し、この価格をもとに課税標準額を算定します。このようにして決定された価格や課税標準額は、固定資産課税台帳に登録されます。
土地と家屋については、原則として、基準年度(3年ごと)に評価替えを行い、賦課期日現在の価格を固定資産課税台帳に登録します。第二年度および第三年度は、新たな評価を行わないで、基準年度の価格をそのまま据え置きます。ただし、第二年度または第三年度において新たに固定資産税の課税対象となった土地または家屋、土地の地目の変換、家屋の増改築などによって基準年度の価格によることが適当でない土地または家屋については、新たに評価を行い、価格を決定します。
令和6年度は基準年度にあたり、前回の評価替え以降の価格の変動に対応し、適正な価格に見直しをしています。
償却資産の所有者には、毎年1月1日現在の償却資産の状況を1月31日までに申告していただきます。これに基づき、毎年評価し、その価格を決定します。
税額の計算
課税標準額×税率=税額となります。なお、二本松市の税率は、1.45%です。
課税標準額
原則として、固定資産課税台帳に登録された価格が課税標準額となります。しかし、住宅用地のように課税標準の特例措置が適用される場合や、土地について税負担の調整措置が適用される場合は、課税標準額は価格よりも低く算定されます。
免税点
市内に同一人が所有する土地、家屋、償却資産のそれぞれの課税標準額が次の金額に満たない場合には、固定資産税は課税されません。
土地 30万円
家屋 20万円
償却資産 150万円
税率
固定資産税の税率は、市町村の条例で定めることとされています。二本松市税条例により、二本松市の固定資産税の税率は、合併特例法の規定により平成17年度およびこれに続く5年度は旧市町毎に不均一課税としていましたが、平成23年度から税率1.45%に統一されました。
土地に対する課税
土地は、固定資産評価基準によって、売買実例価額を基に算定した正常売買価格を基礎として、地目別に定められた評価方法により評価します。地目は、宅地、田及び畑(併せて農地といいます。)、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野並びに雑種地をいいます。固定資産税の評価上の地目は、登記簿上の地目にかかわりなく、その年の1月1日(賦課期日)の現況の地目によります。また、課税上の地積(面積)は原則として登記簿に登記されている地積によります。
住宅用地に対する課税標準の特例
住宅用地は、その税負担を特に軽減する必要から、その面積の広さによって、小規模住宅用地と一般住宅用地に分けて特例措置が適用されます。
小規模住宅用地
200平方メートル以下の住宅用地(200平方メートルを超える場合は住宅1戸あたり200平方メートルまでの部分)を小規模住宅用地といいます。小規模住宅用地の課税標準額については、価格の6分の1の額とする特例措置があります。
一般住宅用地
小規模住宅用地以外の住宅用地を一般住宅用地といいます。たとえば、300平方メートルの住宅用地(一戸建住宅の敷地)であれば、200平方メートル分が小規模住宅用地で、残りの100平方メートル分が一般住宅用地となります。一般住宅用地の課税標準額については、価格の3分の1の額とする特例措置があります。
住宅用地の範囲
住宅用地には、次の2つがあります。
- 専用住宅(専ら人の居住の用に供する家屋)の敷地の用に供されている土地…その土地の全部(ただし家屋の床面積の10倍まで)
- 併用住宅(一部を人の居住の用に供する家屋)の敷地の用に供されている土地…その土地の面積(ただし家屋の床面積の10倍まで)に居住部分の割合に応じた一定の率を乗じて得た面積に相当する土地
住宅の敷地の用に供されている土地とは、その住宅を維持し、またはその効用を果たすために使用されている一画地をいいます。したがって、賦課期日(1月1日)において新たに住宅の建設が予定されている土地あるいは住宅が建設されつつある土地は、住宅の敷地とはされません。
宅地の税負担の調整措置
平成9年度の評価替え以降、課税の公平の観点から、地域や土地によりばらつきのある負担水準(評価額に対する前年度課税標準額の割合)を均衡化させることを重視した税負担の調整措置が講じられ、宅地について負担水準の高い土地は税負担を引き下げあるいは据え置き、負担水準の低い土地はなだらかに税負担を上昇させることによって負担水準のばらつきの幅を狭めていく仕組みが導入されました。これまで、負担水準の均衡化・適正化に取り組んできた結果、負担水準の均衡化は相当程度進展してきましたが、近年の地価上昇により、負担水準に再びばらつきが生じています。
令和2年度から令和5年までの商業地の地価の状況を見ると、大都市を中心とした地価の上昇と地方における地価の下落が混在する状況が継続しています。このため、令和6年度評価替えにおいては、地価上昇により負担水準が下落する土地が増加するなど、負担水準のばらつきが拡大することが見込まれるところであり、そうした負担水準のばらつきを再び縮小させることを優先的に取り組む必要があります。
このような状況を踏まえ、段階的に負担水準の均衡化を進めるため、令和6年度から令和8年度までの間、土地に係る固定資産税の負担調整の仕組みを継続することとされています。
なお、土地は住宅用地であれば負担水準が100%、非住宅用地であれば負担水準が60%に達するまで、段階的に課税標準額が上昇して税額が上がることになります。
「負担水準」とは、個々の宅地の前年度課税標準額が今年度評価額に対してどの程度まで達しているかを示すもので、次の算式によって求められます。
・負担水準=前年度課税標準額÷今年度評価額(×住宅用地の場合は住宅用地特例率(3分の1または6分の1))
令和6年度の宅地等の税負担の調整措置について
住宅用地は、負担水準が100%未満の場合、前年度の課税標準額に本来の課税標準額の5%を加えた額と本来の課税標準額のどちらか低い方が課税標準額となります。非住宅用地(商業地等の宅地等)は、負担水準が60%未満の場合、令和5年度の課税標準額に令和6年度の評価額の5%を加算した額(その額が評価額の60%を超える場合は、評価額の60%の額)が課税標準額となります。
家屋に対する課税
家屋は、固定資産評価基準によって、再建築価格を基礎に評価します。
新築家屋の評価
評価額=再建築価格×経年減点補正率
再建築価格は、評価の対象となった家屋と同一のものを、評価の時点においてその場所に新築するとした場合に必要とされる建築費で、経年減点補正率は、家屋の建築後の年数の経過によって生ずる損耗の状況による減価をあらわしたものです。
新築家屋以外の家屋(在来分家屋)の評価
在来分家屋については、基準年度(3年ごと)に評価替えが行われます。なお、増改築等がある家屋については、これらを考慮して再評価されます。
評価額=再建築価格(基準年度の前年度の再建築価格×再建築費評点補正率)×経年減点補正率
東日本大震災の被害による補正
二本松市では、東日本大震災により半壊以上の被害を受けた家屋で、まだ修繕が済んでいない家屋について、その被害程度に応じて評価額を減額する補正率を適用しています。
家屋を取り壊したときは、「家屋滅失届出書」を提出してください。
家屋滅失届出書 [WORD形式/14.17KB]
家屋滅失届出書(記入例) [PDF形式/102.68KB]
新築住宅に対する軽減措置
新築された住宅については、新築後一定期間、固定資産税額が減額されます。減額措置の内容は、次のとおりです。
適用対象は、次の要件を満たす住宅です
- 専用住宅や併用住宅であること。(なお、併用住宅については、居住部分の割合が2分の1以上のものに限られます。)
- 床面積が、50平方メートル(一戸建以外の貸家住宅にあっては40平方メートル)以上280平方メートル以下であること。
減額される範囲
減額の対象となるのは、新築された住宅用の家屋のうち住居として用いられている部分(居住部分)だけであり、併用住宅における店舗部分、事務所部分などは減額対象となりません。なお、住居として用いられている部分の床面積が120平方メートルまでのものはその全部が減額対象に、120平方メートルを超えるものは120平方メートル分に相当する部分が減額対象になります。
減額される額
上記の減額対象に相当する固定資産税額の2分の1が減額されます。
減額される期間
一般の住宅は新築後3年度分(3階以上の中高層耐火住宅等は新築後5年度分)、長期優良住宅の認定を受けた一般の住宅は新築後5年度分(3階以上の中高層耐火住宅等は新築後7年度分)となります。
償却資産に対する課税
償却資産とは、会社や個人で工場や商店、農業などを経営している人が、その事業のために用いることができる機械・器具・備品等をいいます。ただし、自動車税及び軽自動車税の対象となるものは、償却資産の対象とはなりません。
償却資産の内容を例示しますと、
- 構築物(煙突、鉄塔、岸壁など)
- 機械および装置(旋盤、ポンプ、動力配線設備、太陽光発電設備など)
- 船舶
- 航空機
- 車両および運搬具(貨車、客車、トロッコ、大型特殊自動車など)
- 工具、器具、備品(測定工具、切削工具、机、いすロッカーなど)
などの事業用資産です。
償却資産の所有者には、毎年1月1日現在の償却資産の状況を1月31日までに申告していただきます。これに基づき、毎年評価し、その価格を決定します。償却資産は、原則として価格が課税標準額になりますので、それに税率を乗じて税額を求めます。
なお、償却資産のうち、所有権移転外ファイナンス・リース取引によるものについては、原則として所有者であるリース会社が納税義務者となります。
償却資産の価格(評価額)の求め方
- 前年中に取得された償却資産
価格(評価額)=取得価額×{1-(減価率÷2)} - 前年前に取得された償却資産
価格(評価額)=前年度の価格×(1-減価率)…(A)
※(A)により求めた額が、取得価額×5%よりも小さい場合は、取得価額×5%により求めた額が価格となります。
償却資産の課税標準の特例
次に該当する場合は、課税標準の特例措置があります。
申請方法等については、税務課資産税係までお問い合わせください。
- 令和元年台風19号に係る被災代替償却資産の特例
令和元年台風19号により滅失・損壊した償却資産に代わるものとして、令和6年3月31日までの間に取得・改良した償却資産について、その翌年から4年度分について課税標準額を2分の1とする特例措置があります。
土地価格等縦覧帳簿および家屋価格等縦覧帳簿の縦覧
固定資産課税台帳に登録されている価格等の事項は、固定資産税の課税の基礎となるため、毎年4月1日から5月31日(固定資産税の最初の納期限の日)までの間、固定資産課税台帳をもとに作成される土地価格等縦覧帳簿(所在、地番、地目、地積、価格が記載されています。)、家屋価格等縦覧帳簿(所在、家屋番号、種類、構造、床面積、価格が記載されています。)により、土地または家屋の納税者の方に市内の全ての土地または家屋の価格をご覧いただけるようになっています。土地の納税者の方は土地価格等縦覧帳簿を、家屋の納税者の方は家屋価格等縦覧帳簿を縦覧できますが、課税標準額が免税点未満で固定資産税が課税されていない場合は、縦覧できません。
◎縦覧を希望される方は、市役所税務課へ申請書を提出してください。
※申請書用紙はページ末尾の関連ファイルからダウンロードできます。
※縦覧は土日祝日を除く午前8時30分から午後5時15分までとなります。
固定資産課税台帳の閲覧制度
納税義務者の方は、毎年4月1日から5月31日(固定資産税の最初の納期限の日)までの間、自己が所有する固定資産についての固定資産課税台帳の閲覧ができるようになっています。納税義務者本人以外にも借地・借家人等の方も権利部分の閲覧ができます。
◎閲覧を希望される方は、市役所税務課又は各支所地域振興課へ申請書を提出してください。
※申請書用紙はページ末尾の関連ファイルからダウンロードできます。
※閲覧は土日祝日を除く午前8時30分から午後5時15分までとなります。
減額制度
固定資産税に関するお問い合わせ
納税通知書の内容や固定資産の価格に疑問がある場合は、総務部税務課資産税係にお問い合わせください。
なお、納税通知書の内容について不服がある場合は、その賦課決定があったことを知った日(通常、納税通知書の交付を受けた日)の翌日から起算して3箇月以内に、二本松市長に対して審査請求をすることができます。ただし、固定資産の価格について不服がある場合は、二本松市長ではなく、二本松市固定資産評価審査委員会に対する審査の申し出(納税通知書の交付を受けた日の翌日から3箇月まで)となります。