二本松市では、血液型がRhマイナスの妊婦さんで、抗ヒト免疫グロブリンの注射を接種した方に接種費用の助成しています。

対象となる方

二本松市民で血液型がRhマイナスの妊婦

助成金額

妊娠中と出産後に実施した抗ヒト免疫グロブリン接種費用2回分を全額助成いたします。

申請について

※抗ヒト免疫グロブリンの注射を接種した後に申請していただきます。

申請日時

月曜日から金曜日の午前8時30分～午後5時15分まで
※祝日および年末年始(12月29日～翌年1月3日)をのぞく

申請場所

持参いただくもの

• 母子健康手帳
• 医療機関発行の領収書（抗ヒト免疫グロブリン接種費用の領収書）
• 口座振込みのための通帳
  ※原則として、振込み希望の金融機関の口座名義は、妊婦本人になります。
• 印鑑（認印）

Rh不適合妊娠とは?

Rh不適合妊娠とは、お母さんのRh式血液型がおなかのなかの赤ちゃんと異なる場合に起こります。
血液細胞（赤血球）の表面にRhD抗原という物質を持っている人がRh陽性（プラス）、持たない人がRh陰性（マイナス）になります。
赤ちゃんは、お母さんとお父さんの遺伝子を半分ずつ引継ぎますので、お母さんがRh陰性でも、お父さんがRh陽性であれば、Rh陽性の赤ちゃんが生まれてきます。
日本人の場合、90%以上の赤ちゃんがRh陽性になります。
Rh陽性の赤ちゃんを妊娠したRh陰性のお母さんは、妊娠中、特別な注意が必要になります。

どのようなことがおこるのでしょうか?

赤ちゃんの血液とお母さんの血液は、通常、胎盤がその境界にあり両者を隔てています。
しかし、妊娠28週以降から、赤ちゃんの血液がお母さんの体内へ侵入することが少しずつみられるようになり、分娩時にその可能性が最も高いとされています。
Rh陽性の赤ちゃんの血液がお母さんの血液中に入ると、それを壊すためにお母さんのからだに抗体（抗RhD抗体）をいう物質が作られます。
抗体が作られるまでに4～8週間以上を要するので、その時おなかの中にいる赤ちゃんには影響がありません。
抗RhD抗体ができてしまうと、次の赤ちゃんを妊娠した時に、この抗体が胎盤を通り抜けて、赤ちゃんの血液のなかに移動してしまいます。
赤ちゃんの血液中に移動したこの抗体は、赤ちゃんの赤血球に反応してそれを壊してしまいます。
そのため、赤ちゃんは貧血になります。
さらに、重症化すると心不全をおこし、胎児死亡(流産)の原因となる可能性があります。
また、妊娠を継続することができても、出産してから赤ちゃんが新生児溶血性黄疸という病気になったりします。

対策としてどのようなことが必要でしょうか?

Rh陰性のお母さんが妊娠した場合、間接クームステストと呼ばれる検査を定期的に行い、母体にRhD抗体が産生されていないことを確認します。
また、妊娠後期になると赤ちゃんの血液が母体にもれでる危険性が高まりますので、通常、妊娠28週頃に間接クームステストを行い、その結果が陰性であった場合(抗RhD抗体が産生されていない場合)、抗ヒト免疫グロブリンという薬を筋肉注射します。
さらに、出産後に赤ちゃんの血液型がRh陽性であることを確かめて、もう一度注射します。
この注射により、お母さんのRhD抗体の産生が予防できると報告されています。
この抗ヒト免疫グロブリン注射は、保険の適応になり,現在の3割負担で7,000円程度かかります。
Rh陰性のお母さんは担当主治医と相談のうえ、この注射を受けることをお勧めします。

Rh陰性のお母さんに抗RhD抗体が産生された場合、今のところ適切な治療方法はありません。
超音波検査で赤ちゃんの状態を細かく確認し、心不全などの徴候がでてきた場合は、妊娠週数にもよりますが、基本的には帝王切開でお産をし、母子分離をして赤ちゃんの治療を行うことになります。
Rh陰性のお母さんが妊娠をした場合、抗RhD抗体の産生を予防することが大切です。