二本松市安達地域に2019年にオープンしたマルナカファーム観光イチゴ園は、有限会社丸中建設が手掛けたイチゴ園です。
市内初めての観光イチゴ園で、イチゴ狩りにはお子さま連れを中心に多くの方が訪れています。
なぜ建設業者が農業分野へ進出し、イチゴ園をオープンしたのでしょうか。
社長の遊佐憲雄さんは、以前から農業分野への進出を考えていました。そして市内では、現在使われていない遊休農地と、農業の担い手の高齢化・後継者不足の問題がありました。
「イチゴでまちおこしができないか」と以前からの構想もあったため、そこで農業分野への進出する第一歩として、イチゴ栽培を始めました。遊休農地に大きなビニールハウスを建て、高設栽培により、温度・湿度・CO2・栄養素を管理した新しい農業を開始しました。
さらにスタッフは、定年退職後のシニア世代を積極的に雇用しています。退職後は農業をやりたいと希望していた方や、定年を迎えてもまだまだ働き盛りという方をうまくマッチングしています。
実際に、丸中建設を定年退職後にイチゴ園で働いている方もいらっしゃるそうです。
2020年現在、栽培されているイチゴの品種は6種類。「とちおとめ」、「おいCベリー」、「紅ほっぺ」、「もういっこ」、「桃薫」、「星の煌めき」です。
種類によって甘みや香り、色合い、ジューシーさなどすべて違います。さまざまな種類のイチゴを食べ比べできるのも魅力です。イチゴの品種は、近隣市町村では食べられない珍しいものを選び、お客さまに喜ばれています。
取材の日に訪れていたご家族は、お子さんたちがイチゴが大好きで、頻繁にイチゴ狩りを楽しんでいるそうです。このイチゴ園ができる前は県外に行っていたのですが、近くにできたため気軽に来ることができ、とても喜んでいるとのこと。
イチゴを嬉しそうにほおばった、子どもたちの笑顔がそれを物語っています。
マルナカファームのイチゴ栽培では農地活用だけでなく、マーケットの開拓・流通・販売までをトータルで行い、6次産業化も推進しています。
選別されたイチゴがもったいない、と考えられたのが、イチゴを使用した商品です。イチゴのドライフルーツ、クッキー、イチゴ酢、「イチゴリキュールKoichigo」など、たくさんの商品を開発しています。
市内の酒蔵・人気酒造とコラボレーションした「イチゴリキュールKoichigo」は、イチゴの甘みを生かした飲みやすいお酒で、人気商品となっています。2019年に発売されると、国際味覚審査機構により優れた味の食品、飲料品を認定するiTQi(International Taste Institute)で「★(星1つ)」を獲得しました。
10人いる女性スタッフは、和気あいあいと楽しく働いていますが、女性目線で様々なアイデアを出しています。
商品の企画はスタッフの佐々木さんを中心に、パッケージのデザインは、遊佐社長の妻・美穂さんが担当しています。
イチゴ栽培では、冬季は日照時間が少ないことから夜間は照明をつけています。そこで考えたのが、夜のイチゴ狩り「ストロベリーナイト」です。
不定期の開催で、次回は2020年2月14日に開催予定です。バレンタインデーに、甘いイチゴを楽しむのも良いですね。
次回の「ストロベリーナイト」イベント情報
2020年2月14日(金曜日)17時~20時
※事前予約不要ですが、通常通り入場料がかかります。
※先着50人に素敵なプレゼントがあります。
お問い合わせ
マルナカファーム
住所 〒969-1404 福島県二本松市油井字無地ノ内30-1
電話 0243-24-8001
ホームページ https://marunakafarm.co.jp/