種別
天然記念物(県指定)
指定年月日
昭和30年2月4日
所在地
二本松市(旧塩沢字茱黄塚、永田字長坂地内国有林)ほか
所有者(管理団体)
農林水産省(福島営林署)
概要
安達太良山のうち、鉄山及び箕輪山の中腹にはヤエハクサンシャクナゲが広範囲に自生している。特に塩沢地区に属する僧悟台、湯川に望む斜面 及び岳下地区に属する鉄山の北側の山頂から土湯、吾妻分の鞍部及び山腹には、シャクナゲの大群落があり、その中にヤエハクサンシャクナゲが混在し、他にウラジロヨウラクやコバイケイソウ等の灌木・草木の高山性植物が多い。
ハクサンシャクナゲは、本州、北海道、朝鮮の高地帯に生ずるものであるが、八重咲きのヤエハクサンシャクナゲが自生する地域は極めてまれで、従来天然記念物として国指定されて学会に知られている吾妻山ヤエハクサンシャクナゲは、明治36年に当時福島師範学校博物教室助手の中原源治によって発見されたものである。
ツツジ科、ツツジ属の常緑灌木で、花は白色または淡紅色であり、県の花として親しまれている。近時漸次少なくなっているが、吾妻山の峰続きである当山にこの大群落があるのは、すこぶる貴重である。