種別
史跡
指定年月日
平成元年2月1日
所在地
二本松市姫小松147
所有者(管理団体)
桑原甚左エ門
桑原源次
桑原長一
桑原美喜夫
山岡六郎
概要
鎌倉時代に卒塔婆の一種として発生した供養塔である。高さ約2.5m、最大幅約1.2m、厚さ約25cmの巨大な花崗岩の自然石で、土台石がない。碑面は相当風化しているが、中央上部に大きく阿弥陀(キリク)の種子が薬研彫りで刻まれている。ほかに刻字は認められない。建立年代は鎌倉末期と考えられる。
『相生集』には、「姫小松碑 本邑の橋辺田の中にあり 石面に梵字みゆ また何の碑なるをしらす 遊覧誌に本邑に東夷征伐の時の首塚といふものありと記せしはもし此碑の事にや 姫小松といふは地名也といへり」と記されているが、明治時代の初めに倒伏され、大正 12年には種子を表面に出し、その後周囲の荒廃に伴い半ば埋没していたものを昭和61年4月に再び建立された。
市内で確認されている石造塔婆の数は極めて少なく、また大きさの点でも珍しく、本市中世期の仏教文化を考える上で貴重である。