種別
有形民俗文化財
指定年月日
平成15年6月2日
所在地
二本松市舘野二丁目
所有者(管理団体)
安達勝徳
数量
- 「大般若経」:600巻(縦27.4cm×横8.3cm、20字10行詰)
- その他経本類:12巻
- 板木類:26点
- 彫像類(不動明王等):13点
- 金工品(厨子等):11点
- その他(掛軸、櫃等):9点
概要
安達家は中世以来、西安達の熊野先達であった安達太良山念久寺大音(恩)院と号した本山派修験の後裔であり、明治初期修験道廃止令によって帰農し、安達氏を称した。
大音院の出自は明らかでないが、旧跡は本町の久保丁坂付近であったとされ、隣接した栗ヶ柵と並ぶ軍事上重要な拠点であり、山伏を擁した小砦の機能をもっていたと考えられる。舘野に移ったのは寛文5年(1665年)と伝え、西安達先達として正年行事職を司った。
現在は唯一、大音院の護摩堂の後身である不動堂があり、堂内に修験関係の資料が残されている。高さ44cmの本尊不動明王坐像をはじめとする彫像13点、大般若経600巻及び諸経本類12巻、板木26点、手鏡・錫杖・剣などの金工品11点、その他十六善神画像など9点を数える。
中近世安達地方の修験信仰の実情を示す資料として、その価値は高く貴重な遺産である。