今こそ「戒石銘」の精神を
爾俸爾禄
民膏民脂
下民易虐
上天難欺
「お前のいただく俸給は、人民が脂(あぶら)して働いたそのたまものより得ているのである。お前は人民に感謝し、そしていたわらねばならない。もしこの気持ちを忘れて弱い人民達を虐げたりすると、きっと天罰があろうぞ。」
「戒石銘」は、藩政改革と綱紀粛正、藩士の戒めとするため、二本松城の藩庁門前に二本松藩五代藩主・丹羽高寛公が刻ませたものであり、長年にわたり二本松藩士の士風を奮い起こしました。
今、「政治」への信頼が揺らいでおります。
「戒石銘」が刻銘されてから275年を経た今もこの精神は、政治、公務へ携わる者への綱紀粛正、戒律、行政の規範として、警鐘を鳴らし続けております。
先月、二本松商工会議所の会頭はじめ役員の皆様により、「戒石銘」の拓本と石盤が内閣総理大臣に贈呈されました。
政治・公務に携わる皆様には、人々を愛し恵み深い政治を行い世界の平和と繁栄、発展のために、ご活躍されますよう念願申し上げます。
「市民が主役」「市民と共に」「笑顔あふれるしあわせのまち 二本松」の実現のために一身を捧げてまいります。
二本松市教育委員会では、毎年市内小・中学生に副読本「戒石銘」を用いた学習を行う等、郷土愛を育む教育を継続して行っています。
また、「戒石銘顕彰」に関する作文コンクールを実施し、「戒石銘」について学習し、理解を深められるよう努めております。
二本松市としても「戒石銘」の精神が二本松の伝統と誇りであることを再確認するとともに、これからも「戒石銘」の顕彰を継続してまいります。
二本松市長 三保 恵一